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2018/10/11

緑内障用の目薬解説

ドクター湯田

執筆・監修医師 湯田竜司

湯田眼科美容クリニック院長 湯田竜司の「湯田先生の相談室」にようこそ。美容整形をお考えのあなたのお力になれますよう、今までのお客様からのお悩みにできる限りお答えします。参考になれば幸いです。

著者プロフィール

目次

A.どんな種類がある??

緑内症の点眼薬は基本的には5つ覚えておけばよいでしょう。

①プロスタグランディン関連薬
②β-ブロッカー
③炭酸脱水酵素阻害薬(CAI)
④.α2刺激薬
⑤Rhoキナーゼ阻害薬

この5つです。
それでは、それぞれの特徴をみていきましょう。

B.プロスタグランディン関連薬

効果はstorng(強)です。
 
目の圧力(眼圧)には目の中の水(眼房水がんぼうすい)が大いに関係します。
眼房水が多いと眼圧が高まります。
体内のプロスタグランジンF2α(PGF2α)というプロスタグランディンの1種は、眼房水を減らす役割があります。
このPGF2αとほぼ同様の効果があるのがプロスタグランディン関連薬です。
 
緑内障治療の際、一番に選ばれる薬(第一選択薬)に位置付けられています。
 
用法
1回1滴、1日1回点眼します。
 
副作用

  • 充血、目の痛み、目の異物感
  • 目のまわりのアレルギー(かゆみ、腫れや赤くなる)
  • 目のまわりが黒ずむ
  • まつ毛が伸びる、まつ毛が多くなる
  • 瞳の色が変化する
  • まぶたのくぼみ

1.キサラタン®点眼液

キサラタン®点眼液
 
有効成分「ラタノプロスト」。

2.タプロス点眼液

タプロス点眼液
 
主成分「タフルプロスト」。
目薬が差しやすい特徴があります。

3.トラバタンズ点眼液

トラバタンズ点眼液
 
有効成分「トラボプロスト」。
トラバタンズは目がゴロゴロしにくいです。

4.レスキュラ点眼液

有効成分「イソプロピル ウノプロストン」
PG関連薬としては作用がマイルドで、虹彩色素沈着をふくめ副作用も軽度です。
点眼回数は1日2回になります。

C.βブロッカー

効果はmedium(中)
 
目の毛様体の上皮にはβ受容体が存在し、眼圧の調節にかかわっています。
このβ受容体を遮断することで、房水の産生を減らし、眼圧を下げ、緑内障による視野の悪化を抑えます。
なお、房水の産生は交感神経が活発な日中に増加します。
 
用法
点眼回数は1日に1回~2回です。
 
副作用
心臓や肺に僅かですが作用する副作用があります。
心拍数の低下、血圧の低下、喘息、肺の調子が悪くなる、可能性があります。

1.チモロール点眼液

有効成分「チモロールマレイン酸塩」
通常、0.25%製剤を1回1滴、1日2回点眼します。
なお、十分な効果が得られない場合は、0.5%製剤を用いて1回1滴1日2回点眼します。

2.ミケラン点眼液1%~2%、ミケランLA点眼液1%~2%

成分:「カルテオロール塩酸塩1%~2%」
ミケランLA点眼液は、1日1回の点眼で済む長時間作用型の製品です。
アルギン酸により粘性をもたせることで1日1回でも十分に効果を発揮します。

3.ハイパジールコーワ点眼液

D.炭酸脱水酵素阻害薬(CAI)

効果はmedium(中)
 
眼房水をつくるときに、炭酸(CO2)が重要な役割を果たします。
炭酸とは化学で表すとH2CO3になります。
二酸化炭素(CO2)が水(H2O)に溶けると炭酸になります。
CO2+H2O⇔H2CO3
炭酸脱水酵素(CA)はこの化学反応をスムーズに行わせるものです(触媒しょくばい)。
この化学反応は房水をつくる上で非常に重要な反応です。
炭酸脱水酵素阻害薬(CAIたんさんだっすいこうそそがいやく)は、ここの化学反応を阻害させることで、房水を少なくさせます。
 
用法
点眼回数は1日に複数回になります。

1.トルソプト点眼液

有効成分「ドルゾラミド塩酸塩」
トルソプトは目がしみます。
通常、0.5%製剤を1回1滴、1日3回点眼します。
効果が不十分な場合は、1%製剤を1回1滴、1日3回点眼します。

2.エイゾプト点眼液

成分(一般名):ブリンゾラミド
トルソプトより炭酸脱水酵素に対する結合能が高く、通常1日2回の点眼で済みます。
効果不十分な場合は3回になります。
治療効果はほぼ同等です。

E.α2刺激薬

効果はmedium(中)
α2受容体が刺激されると、眼房水の産生が抑制され、眼房水の排泄は促進されます。
 
用法
点眼回数は1日2回。
 
副作用は眠気とめまいがあります。
また、血圧の低下も副作用として起こるので、心臓に関する病気や不整脈がある場合は注意が必要です。

1.アイファガン点眼液

アイファガン点眼液
 
有効成分「ブリモニジン酒石酸塩」
1回1滴、1日2回点眼します。

F.Rhoキナーゼ阻害薬

効果はmedium(中)
Rhoキナーゼを阻害し、主流出路からの房水流出を促進することにより眼圧を下げます。
プロスタグランジン関連薬やβ遮断薬等の他の緑内障治療薬で効果不十分又は副作用等で使用できない場合に本剤の使用を検討します。
特徴として、血流の改善があります。
 
用法
1回1滴、1日2回点眼します。
 
副作用
一時的に目の充血を起こすことがあります。
通常1~2時間ほどでもとに戻ります。

1.グラナテック点眼液


 
有効成分「リパスジル塩酸塩水和物点眼液」

G.合剤 PG関連薬+βブロッカー

点眼は1日1回1滴です。

1.デュオトラバ点眼液

有効成分「トラボプロスト/チモロールマレイン酸塩」

2.ザラカム配合点眼液

有効成分「ラタノプロスト/チモロールマレイン酸塩」

3.タプコム点眼液

タプコム®配合点眼液は、タプロス®点眼液と
チモプトール®点眼液の主成分がひとつの容器に入った薬剤です。

4.ミケルナ点眼液

有効成分「カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト配合点眼液」

H.合剤 炭酸脱水酵素阻害薬(CAI)+βブロッカー

1回1滴、1日2回点眼するお薬です。

1.コソプト点眼液

コソプト点眼液

有効成分「ドルゾラミド塩酸塩・チモロールマレイン酸塩点眼液」

2.アゾルガ®配合懸濁性点眼液

有効成分「ブリンゾラミド/チモロールマレイン酸塩配合懸濁性点眼液」
涙液に近い中性のpHで、しみにくい薬剤として点眼時の不快感を軽減させる効果が期待できます。