スマートフォン版を表示

A.アレルギー性結膜炎用目薬にはどんな種類がある

1.ケミカルメディエーター遊離抑制薬(ゆうりよくせいやく)

肥満細胞(ひまんさいぼう)からアレルギー症状を起こすヒスタミンなどの物質(メディエーター)が出ないようにします。 むずかしく説明しますと ①肥満細胞の細胞膜(さいぼうまく)を強化(膜安定化)し、ケミカルメディエータが遊離しにくい状態を作る作用 ②肥満細胞内へのCa流入抑制による 脱顆粒阻止作用 ③PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害によるc-AMP増加作用 ④知覚神経の一種であるC神経線維(Cファイバー)の活性化を抑制し、ヒスタミンによる神経刺激を ブロックする作用 以上の4つの特徴を持ちます。

2.ヒスタミンH1受容体拮抗薬(じゅようたいきっこうやく)

アレルギー症状を起こすヒスタミンが、血管や神経にある受容体に結合しないようにし、目のかゆみ・充血などの症状が出ないようにします。

3.ステロイド薬や免疫抑制剤など

他の点眼薬で効果が見られない時や、症状が重い場合に使用します。

4.合剤(ごうざい)

上記の作用の薬を混ぜ合わせたものです。

B.ケミカルメディエーター遊離抑制薬

クロモグリク酸ナトリウム(インタール) アンレキサノクス(エリックス) ペミロラストカリウム(アレギサール、ペミラストン) トラニラスト(リザベン、トラメラス) イブジラスト(ケタス、アイビナール) アシタザノラスト(ゼペリン)

1.ゼベリン点眼液

ゼベリン点眼液   アシタザノラスト 通常、1回1〜2滴、1日4回(朝、昼、夕方および就寝前)点眼します。

C.ヒスタミンH1受容体拮抗薬(じゅようたいきっこうやく)

1.レボカバスチン点眼液

主成分:レボカバスチン塩酸塩 1回1〜2滴を1日4回朝・昼・夕方と就寝前に点眼します。

D.ステロイド点眼液

E.免疫抑制剤

1.パビロックミニ点眼液

パビロックミニ点眼液 春季カタルで抗アレルギー剤が効果不十分な場合に使用を検討します。 眼瞼結膜巨大乳頭の増殖が認められ、抗アレルギー剤により十分な効果が得られないと判断した場合に使用します。 1回1滴、1日3回点眼します。

2.タリムス点眼液

タリムス点眼液 春季カタルで抗アレルギー剤が効果不十分な場合に使用を検討します。 眼瞼結膜巨大乳頭の増殖が認められ、抗アレルギー剤により十分な効果が得られないと判断した場合に使用します。 目の奥には届かないため、ブドウ膜炎には使えません。 1回1滴を1日2回点眼します。

F.合剤

1.アレジオン点眼液 0.05%点眼液

エピナスチン塩酸塩 ヒスタミンH1受容体拮抗作用と化学伝達物質の遊離抑制作用を併せ持つ抗アレルギー点眼剤 1回1滴で朝、昼、夕方及び就寝前の1日4回点眼します。

2.パタノール点眼液

パタノール点眼液 主成分:オロパタジン塩酸塩 選択的ヒスタミンH1受容体拮抗剤+ケミカルメディエーター遊離抑制作用。 1回1〜2滴を1日4回(朝、昼、夕方および就寝前)点眼します]]>